日本市場から撤退したネッテラー

多くのオンラインカジノでは「ecoPayz(エコペイズ)」・「iWallet(アイウォレット)」・「Venus Point(ビーナスポイント)」などの電子決済サービスが利用できます。
その電子サービスの先駆けとなったのは「Neteller(ネッテラー)」という決済サービスなんです。

残念ながら現在では、日本では「Neteller(ネッテラー)」の利用ができません。
なぜ利用できなくなったのか、ネッテラーについて詳しく見ていくことにします。

電子決済サービスとは

電子決済サービスとは
電子決済サービスという言葉は、比較的新しい言葉です。
日本でもサービスが普及しつあり多くの人に知られるようになりました。

電子決済サービスとは、現金の直接的な受け渡しをするのではなく、電子的なデータを送受信することで決済を行う手法のことを指します。
古くはクレジットカードによる決済がそうでしたが、近年では、「Suica」・「楽天Edy」・「nanaco」などの電子マネーをはじめ、「Paypay」・「Line Pay」・「楽天pay」・「Air pay」・「d払い」などのモバイル決済、QRコード決済などのサービスが普及しつつあり、多様化している現状があります。

これらのサービスは、クレジットカードを除き、日本国内のみの利用が可能ですが、世界共通で利用ができる決済サービスもあります。

ネッテラーとは

ネッテラーは、海外でも利用ができる電子決済サービスです。
イギリスの「Paysafe Group Limited」という企業が1999年にカナダを拠点として事業を開始しました。
2004年にはマン島に拠点を移し、2015年にはヨーロッパ市場で最大の電子決済サービスを行う企業となりました。

現在、オンラインカジノへの送金やオンラインカジノからの勝利金の受取りなどで利用できる電子決済サービスとしては「ecoPayz(エコペイズ)」・「iWallet(アイウォレット)」・「Venus Point(ビーナスポイント)」などが良く知られていますが「Neteller(ネッテラー)」はその先駆けとなった電子決済サービスです。

ネッテラーの歴史

ネッテラーの歴史
ネッテラーが事業を開始したのは1999年のことです。
2000年には、オンラインカジノやブックメーカーなどのギャンブル事業への送金、支払い事業に参入し、そのシェアは85%にも上りました。
「ecoPayz(エコペイズ)」の同事業参入が2000年、「iWallet(アイウォレット)」が2013年、「Venus Point(ビーナスポイント)」が2016年ですから、いずれも「Neteller(ネッテラー)」の後追いの形で事業を開始しています。

最大のライバルは、「スキラー(Skrill)」でしたが、「Neteller(ネッテラー)」運営する「Paysafe Group Limited」が2015年に買収をして、世界最大のシェアを獲得するに至りました。

しかし、2006年にアメリカでオンラインギャンブルを禁止する法律が定められ、2019年にアメリカ市場から撤退、日本でも利用が可能でしたが2016年に日本市場からも一時撤退をしています。
以降、日本市場での利用が再開したものの2020年に再び日本市場からの撤退を宣言し、現在は日本では利用ができない状態になっています。

しかし、ヨーロッパでのシェアは依然として高く、現在はヨーロッパ圏を中心として事業を行っています。

オンラインカジノとネッテラー

オンラインカジノとネッテラー
以前は、ほとんどのオンラインカジノでネッテラーが利用できました。
利用ができたというよりは、電子決済サービスはネッテラーが定番と言える状態でした。

しかし、2016年の日本市場からの撤退は突然の決定で多くのオンラインカジノが驚くとともに、他の電子決済サービスの導入を早急にしなければならない事態へと発展することになりました。

この事態が多くの日本市場で営業をする多くのオンラインカジノに「ネッテラー」に対する不信感を抱かせたことは間違えありません。
オンラインカジノ側の努力もあり、「ecoPayz(エコペイズ)」・「iWallet(アイウォレット)」・「Venus Point(ビーナスポイント)」の普及が多くのオンラインカジノで進みました。

この事が、ネッテラーが日本市場での営業を再開したにもかかわらず、各オンラインカジノで決済サービスとして復帰することができなかった要因に少なからずなっています。

結果、2020年の日本市場からの再撤退を決定するに至り、今後、日本市場でのネッテラーの復帰は非常に難しい現状だけが残っています。

ネッテラーのまとめ

オンラインカジノの普及と共に日本市場でも多くの利用者を獲得していたネッテラーですが、アメリカでのオンラインギャンブルを禁止する法の制定を機にその勢いに陰りを見せることとなりました。

日本市場からの撤退はクレジット事業者からの圧力によるものとの見方もありましたが、大方、アメリカでのオンラインギャンブルを禁止する法律の制定と撤退をめぐる失敗が尾を引く形となり、ギャンブルを禁止する日本での同様な事業への先行きに不透明な要素が多いために撤退を判断したと考えるのが妥当でしょう。

その後、日本でのオンラインカジノの認知が広がり、多くのオンラインカジノが日本市場への参入をみて、再事業再開を決定したものの、各オンラインカジノではネッテラーの再導入に積極的なオンラインカジノは少なく、結果として事業再開を宣言したものの、再び撤退の宣言を行い、日本市場からの撤退を行ったと考えるのが妥当でしょう。

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